2022年3月3日ニュースリリース

AI潅水施肥システムのゼロアグリ、農林水産省スマート農業実証プロジェクトの結果公表

〜収穫量は慣行比で17.3%増収〜

株式会社ルートレック・ネットワークス(本社:神奈川県川崎市 代表取締役社長:佐々木伸一、以下当社)は、農林水産省スマート農業実証プロジェクト「新しい時代を切り開く直売型スマートイチゴ生産・経営モデル実証コンソーシアム」(以下「本コンソーシアム」)の実証実験に参加し、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」導入による、作業時間削減、収量向上を実証いたしました。

■「新しい時代を切り開く直売型スマートイチゴ生産・経営モデル実証コンソーシアム」について

​本コンソーシアムは、直売イチゴ経営におけるスマートフードチェーン構築による、データ駆動型高収益経営体系の実証プロジェクトを指します。中山間地における直売型イチゴ経営において、生産から販売まで一貫したスマート農業(スマートフードチェーン)を展開し、高収益イチゴ経営を実証する取り組みです。当社は、「中小規模パイプハウスにおける低コスト環境制御」というテーマの中で、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を提供いたしました。

構成員: 茨城県(農業総合センター園芸研究所ほか)、つづく農園、株式会社イノフィス、株式会社サカタのタネ、株式会社ルートレック・ネットワークス

■実証結果

①低コストな環境制御装置(UECS)による温度管理とゼロアグリによる養水分管理により、正常果の収穫量は、慣行比で17.3%増収、廃棄果実量は、慣行比で60.7%減少いたしました。 (グラフ1)

②ゼロアグリの自動潅水機能の活用により、定植後の潅水作業時間を、慣行比で42時間/10a削減いたしました。 (グラフ2)

グラフ1 地上部の環境制御+ゼロアグリによる正常果収量および果実廃棄率の比較

グラフ2 ゼロアグリによる作期間の潅水作業時間の比較

設置されたゼロアグリ

点滴チューブを活用した潅水施肥(イメージ)

ゼロアグリの管理画面(WEB)イメージ

今後は、厳寒期から暖候期における更なる適切な環境制御を進め、本コンソーシアムの目標である所得6割増、収量3割増を達成するために取組みを行ってまいります。

■ゼロアグリとは

センサー情報や気象情報を元に作物にとって最適な潅水量と施肥量をAIが判断し自動で供給することができる、IoT技術を活用した潅水施肥システムです。自動化による大幅な省力化、潅水施肥の安定による作物の収量および品質の向上、減肥効果等の実現が可能です。2015年より国内外への本格出荷を開始し、現在全国の農家・農業試験場にて累計300台以上導入いただいております

ゼロアグリ公式サイト:https://www.zero-agri.jp/

ゼロアグリの仕組み

■ルートレック・ネットワークスについて

当社は、2005年の創業以来培ってきたM2M/IoT技術を基に、2010年 総務省 広域連携事業の「ICTを利活用した食の安心安全構築事業」を契機に、明治大学黒川農場との共同研究により、スマート農業事業に参入しました。2018年には、第4回日本ベンチャー大賞(農業ベンチャー賞 農林水産大臣賞)を受賞、同年 経済産業省よりJ-Startup企業、内閣府官邸 先進的技術プロジェクト「Innovation Japan」にも選出されました。

本リリースにおけるお問合せ先

株式会社ルートレック・ネットワークス 広報担当 中島

TEL:044-819-4711 E-Mail:mktg@routrek.co.jp

※記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の登録商標または商標です。

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