2023年10月11日ニュースリリース

AI潅水施肥システムのゼロアグリ、SDGsを意識した野菜ブランドの実証販売を開始

株式会社ルートレック・ネットワークス(本社:神奈川県川崎市 代表取締役社長:佐々木伸一、以下当社)は、当社が開発しているAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を導入している生産者が作った野菜のブランド「美やさい」を立ち上げました。水と肥料をコントロールし、品質高く、節水や化学肥料削減に配慮して栽培した野菜を「美やさい」とし、今後ECサイトや大手スーパー等にて販売をする予定です。10月14日にはヒルズマルシェ(※1)にて実証販売を開始いたします。

美やさいURL

※1 2009年9月より開始された都内でも老舗のマルシェの1つ。毎週土曜日にアーク・カラヤン広場にて開催中。 (アークヒルズ全体のイベント時等、時間を変更することがございます。)

参考URL:https://www.arkhills.com/hillsmarche/

■経緯

当社が開発を行うAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」は、パイプハウス向けのスマート環境制御機器として、全国で370台以上が導入されており、作物の品質向上、収量向上、生産者の方の生産性向上に貢献をしています(図1)。今後スマート農業機器の活用メリットの向上や普及、認知度向上をより強化していく上で、作物の生産プロセスのみならず、販売面でも生産者をサポートしていくことが重要と考えています。

また昨今では、農水省が掲げる「みどりの食料システム戦略」により、農業においてもCO₂排出削減を意識した栽培手法が重要視されていますが、販売された野菜に対する消費者の環境問題の意識はまだ高くないのが現状です。

そこで当社は、スマート農業機器を活用して生産した品質の高い野菜をブランド化し、高品質の野菜を求めるお客様と生産者を結びつけることで、消費者に対してスマート農業や農業における環境問題のアピールを行うと共に、品質の高い野菜を安心して買っていただくことをめざし、地球にやさしい、美味しい野菜「美やさい」として実証販売を開始いたします。

図1 ゼロアグリで栽培されている作物

■青果物販売事業詳細

◇ブランドコンセプト

地球にやさしい、美味しい野菜「美やさい」

「美やさい」は、農業における「水やり・肥料やり」をAIでコントロールして栽培した野菜です。

人間では実施できないくらい毎日細かくAIが「水やり・肥料やり」を実施することで、作物はストレスなく健康に育つことができ、さらに生産者の方が手間をかけて作物の手入れを行うことで、美味しく品質の高い野菜が育ちます。また、化学肥料や水の過剰使用をなくすことができるため、地球環境にもやさしい野菜です。

美やさいURL

◇美やさいの取り組み

①美味しさチャートで「美味しい」が見える!

「美やさい」は、「美味しさ」を大事にしています。そのため、AIによる水と肥料のコントロール、生産者による品質の高い野菜の厳選に加え、専門機関に依頼をしてサンプル検査を行い、「美味しさチャート(※2)」を作成しています。美味しさチャートでは、甘味や酸味、苦味、旨味などの味を見える化し、自分好みの味の野菜を買うことができます。

図2 美味しさチャート例(アスパラガス)

※2 ​​株式会社メディカル青果物研究所による食味評価の結果を表示しています。

②美味しさへのこだわり

私たちは、美味しい野菜をつくるために、作物を育てるプロセスが最も大事だと思っています。そのプロセスが少しでも消費者の方に想像していただけるよう、生産地の紹介、生産者プロフィールの紹介を行ないます。

③地球にやさしい

「美やさい」は、AIで最適な水と肥料をコントロールしているので、節水減肥につながり、地球にやさしい栽培を実現しています。地球環境への貢献が消費者の方にも伝わりやすいよう、生産者ごとに栽培におけるCO₂排出の削減量(※3)を表記いたします。

図3 CO2排出量削減のイメージ

※3 公的・準公的機関が公表する施肥基準および環境省が公表する「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース (ver.3.2)」に準拠して算出

◇今後の展開

株式会社クボタがグループ社員や日本生命の社員を対象に展開する産地直送通販サイト「クボタべっぴんファーム(※4)」で先行販売を行っています。今後2023年10月14日のヒルズマルシェでの実証販売に加え、高付加価値型のスーパー等での販売展開をしていく予定です。

※4 参考URL:https://www.kubota.co.jp/news/2023/management-20230227.html

図4:美やさい商品イメージ

■ゼロアグリについて

ゼロアグリは、土壌センサーや日射情報から作物にとって最適な潅水、施肥量をAIが算出し、最適なタイミングで実施を行うスマート農業システムです。生産者の省力化だけでなく、作物にストレスのない潅水施肥により、作物の収量、品質向上に繋がるため、生産者の方の収益向上に貢献します。また、AIが最適な量の潅水施肥を行うことにより、多施肥を防ぎ、化学肥料による地下水汚染やCO₂排出削減にもつながり、環境に優しい栽培が可能です。

2015年より国内外への本格出荷を開始し、現在全国の農家・農業試験場にて累計370台以上導入いただいております。

導入都道府県実績(順不同):北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、神奈川県、東京都、千葉県、山梨県、長野県、新潟県、富山県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、大阪府、兵庫県、鳥取県、岡山県、島根県、広島県、山口県、高知県、愛媛県、徳島県、香川県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

導入作物実績:トマト、ミニトマト、キュウリ、イチゴ、アスパラガス、ピーマン、パプリカ、ナス、メロン、トルコギキョウ、ブドウ、ナシ、スイカ、マンゴー、レモン、ホウレンソウ、ニラ、イチジク、ブルーベリー

機能の詳細については、こちらをご覧ください。

https://www.zero-agri.jp/product.html

■ルートレック・ネットワークスについて

当社は、2005年の創業以来培ってきたM2M/IoT技術を基に、2010年 総務省 広域連携事業の「ICTを利活用した食の安心安全構築事業」を契機に、明治大学黒川農場との共同研究により、スマート農業事業に参入しました。2015年にAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を正式リリース、2018年には、第4回日本ベンチャー大賞(農業ベンチャー賞 農林水産大臣賞)を受賞、同年 経済産業省よりJ-Startup企業、内閣府官邸 先進的技術プロジェクト「Innovation Japan」にも選出されました。

本リリースにおけるお問合せ先

株式会社ルートレック・ネットワークス 広報担当 中島

TEL:044-819-4711 E-Mail:mktg@routrek.co.jp

※記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の登録商標または商標です。

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